遂に登場!これがガーミンの最新機種 910XTJだ!!

とうとう待望のガーミンForeAthlete 910XTJが発売になりました。待ちに待っていた!という方も多いことでしょう。
ウルトラマラソン・ランナーにとって、20時間バッテリーというのは何よりの魅力だと思います。
今シーズンはいよいよGPSでウルトラを走ってみようかな・・」と思っていらっしゃる方にとって、気になるのはその性能と使い勝手です。決して安い買い物じゃないですからね。
そこでハッスルでは、このガーミンの最新機種 910XTJを入手し、数日間にわたって試用してみました。早速、気になるポイントと使用感の速報レポートをお届けします。
尚、910XTJはトライアスロンに対応した高機能なGPSウオッチです。本来であれば機能のすべてをご紹介すべきなのでしょうが、残念なことに私はトライアスロンに出場した経験がありません。そこで、このレポートでは「ランニング」に限った機能のご紹介をしていこうと思います。ご不満な皆様もいらっしゃるでしょうが、何卒ご容赦ください。

予想以上に軽く感じる!

では、まず、見た目の特徴と腕に巻いた感覚から。
第一印象としては、やっぱり「デカい!」です。写真だとそんなに違わないように見えるかもしれませんが、その四角い形のせいもあり、第一印象としては、ForeAthlete610と比べて一回り大きな感じに見えます。

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本体上部に燦然と輝くForeAthlete 910XTJのロゴは日本版独自のものです。比べると分かりますが、海外版には型番のロゴが印字されていません。ちなみに頭の「XT」はCross Trainingの略。最後の「J」はJapanのJだそうです。

で、気になるのはその重さ。さぞかし重いんじゃないかと思って持ってみると・・・おっ? 意外と軽い! それもそのはず、910XTJの重さは、610と全く同じ72gなのです。

では、腕に巻いてみましょう。
あれれれぇっ!? 何か思ったより軽い感じ。その大きさから、ある程度ずっしり来るだろうと思っていた気持ちは見事に裏切られます。

たぶん、軽く感じる原因のひとつは、ベルトの柔らかさだと思います。
610のベルトは、ハードな使用にも堪えられるような少し硬質な感じのものでしたが、910XTJのベルトはとても弾力のある柔らかいベルトなのです。強度という点では少し不安があるようにも感じるのですが、長い時間にわたって腕に巻いておくケースが想定されることを考えると、ほっとした気持ちになります。
この肌に触れる柔らかさのお陰で、おそらくは重さを感じにくいのだと思います。人間のカラダって不思議です。

電源を入れて画面が出現してみて驚くのは、とにかく文字が大きいということ。
画面サイズがこれだけ広いので当たり前と言えば当たり前なのですが、走っている最中に「画面が見やすい」というのは最大のメリットのひとつと言って良いでしょう。
ページ内の表示項目数は最大4個。これは610と同じですが、横幅一杯にタイムが表示されるように設定してみると、どう間違っても数字を見間違えることはあり得ないほど、太くて大きな文字を表示してくれます。

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参考に記述しておきますが、910XTJはデフォルトでは時計表示画面が設定されていません。普段の生活で時計として使うことが想定されていない機種であるというのが理由です。ですから、どうしても時計を表示しておきたいという方は、データページの表示項目を切り替えて設定してください。

910XTJでいろいろと初期の設定などを始めてみて気づいたのが、610のようにタッチパネル式ではなく、ボタン押しによる操作にいささかストレスを感じてしまうという点でした。タッチパネル式の経験が無い方には何も違和感がないのでしょうが、一度610のタッチパネルに慣れてしまうと、あっちこっちのボタンを押し分けないといけない操作方法に、少しイライラが募ります。
この操作性の違いが、ForeAthlete610とForeAthlete910XTJのどちらかを購入しようと迷った場合の最大のポイントのひとつになります。

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タッチパネルで、サイズがコンパクトな610か?
長時間バッテリーで、画面が大きい910XTJか?
どちらを選ぶかはご自身のニーズ次第です。

そういう意味で私は、910XTJがガーミンシリーズの唯一の最上位機種であるとは思いません。610、910XTJともに、最上位を争う強みをそれぞれに持っています。差し詰め、東の横綱、西の横綱とでも言えばよいでしょうか。

ちなみに、バイブレーション機能は910XTJにも搭載されていましたので、ご安心を。

機能

さて次に、一番気になる「日本版」の独自性という点を中心に、機能のご紹介をしましょう。
610日本版と同様に、910XTJも、単に文字を日本語に置き換えただけの日本語版ではなく、機能面での見直しをはかった「日本版」です。ソフトウェアも総販売元のいいよねっと社が日本国内で開発しました。

日本版にしかない機能は現時点ですでに十数点あるのですが、その中でも、これは!と思う機能は以下のような感じです。

【準天頂衛生「みちびき」に対応】

610同様、みちびきに対応しているのは日本版のみです。海外版ではフォローされていません。ただし、ご存知の方も多いと思いますが、準天頂衛生は現時点ではまだ1機しか打ち上げられていないので、日本の上空にいるのは1日のうち8時間程度です(時間帯は季節によって異なります)。

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よって、今はまだ、みちびきが日本上空にある場合にしか恩恵を受けられないわけです。しかし、数年以内にあと数台を打ち上げるという政府の計画が実現すれば、精度は今の10倍にまでなると言われています。まだ先の話なので、「今はどうなんだよっ!」という方の参考にはならないかもしれませんが、少なくとも全部で3機になれば、理論的には常に日本の上空に位置することになるので、それだけでもGPS測位の精度は向上するものと期待されます。

実際に、610や910XTJを使った時の精度の違いがどうかと言うと、今の段階ではメーカから詳しいデータは出て来ていません。ただ、私が日々使っている中での感覚で言えば、「おっ、GPS補足が早いぞ」と思った時に受信状態を確認すると、「みちびき」を拾っていたということはありました。逆に言えば、それほどまでに明確には違いを感じられないということかもしれません。たぶん、精度向上のはっきりしたメリットは、あと数機の衛星が打ち上げられた時に驚くほどの違いが見えてくるのかもしれませんね。

【データ項目のカテゴリ分け】

ForeAthlete910XTJには、画面にアサインできるデータ表示項目が100以上もあります。海外版では、それが一画面にずらりと並んでいるため、自分が探している項目にたどり着くのにとても時間がかかります。
そこで日本版では、距離、スピード/ペース、タイマー、心拍、カロリーといったカテゴリ別に分類して格納されています。これだと、求める項目が探しやすく、アクセスしやすいというメリットがあります。
特に走っている最中に表示項目をチェンジしようと思った時にはとても助かります。

【走行中でもすぐにデータ項目の変更画面を出せる】

上記で、走っている最中に表示項目をチェンジするという場合について書きましたが、実はその点でも日本版910XTJは違います!

海外版では、表示している項目を変更しようと思った場合、一度メニュー画面を出して、そこからデータページの項目表示の変更画面までたどって行かないといけないのですが、日本版では走行中のデータ表示の状態でENTERボタンを長押しすることで、ダイレクトに画面の表示項目を変更する画面が現れます。

レース中でも走りに集中できること請け合いです。

【履歴画面に積算時間を表示】

610でも日本版の優れた機能として紹介しましたが、910XTJでも、履歴確認の各ラップの詳細画面上でそれぞれのラップにおける「積算時間」が表示されます。
後から自分の走りを分析する時に「30km通過時点でのタイムはどれくらいだったのだろう?」と知りたくなることはよくあること。ところが海外版にはこの機能が無いので、スタートからの積算時間は自分で算出しないといけません。自分の定例の練習コースなどを走った時の、ポイント通過時間の比較を行ったりする際にも非常に便利な機能です。

この他にも、ランニング関連で言えば、「カロリー表示の単位をcalからkcalに変更」、「心拍グラフの表示画面に心拍数値を表示させる」などの機能が日本版特有のものになります。

今後さらに、日本版の開発元であるいいよねっと社が、ユーザーの意見を吸い上げて、バージョンアップで次々と機能を増やしていくことになると思います。(610でもそうでした!)

充電方法についてひとこと。
910XTJの充電は、付属の電源アダプタ先端についた「クリップ」で挟んで行います。610の電源アダプタが本体背面に磁石でくっ付けるような構造であるのに対し、910はガシッと挟み込む構造なので、より安心です。(写真参照)

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最後に、私が実際にここ数日間使ってみた中での実感について書き加えておきましょう。

(1)ForeAthlete910XTJは、電源の立ち上がりから衛星キャッチまでの時間が早く感じます。
細かい秒数まで計っている訳ではないのであくまでも感覚的なものです。衛星受信状態で見たときの測位精度も良くなっているように思います(ただしこれも感覚です)。近いうちに、さらにいろいろ試してみる機会を作ってみたいと思っています。

(2)便利な機能で言えば、画面外の本体上部の部分を2回たたくとライトが点くなんていうのは感動しました。

(3)それから、最初のユーザープロフィール設定の中で「ライフタイムアスリート」を「はい」か「いいえ」で選ぶ画面があります。普通は「いいえ」にした方がいいと思います。

私は最初「はい」を選んだのですが、走り始めてビックリ! 軽くジョグしているつもりなのに、心拍数がいきなり160まで跳ね上がってしまったのです。途中で止まって「いいえ」に変えた結果、通常の心拍数に戻りました。(下記図の通りです)
まあ、私がアスリートではないことが証明されたということなのでしょうが・・・(泣)

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「ガーミンForeAthlete910XTJ vs エプソンSS-500ーこの差をどう捉えるかが機種選定の分かれ道!ー

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