ForeAthlete 235J 光学式心拍計が割り出すデータ(速報レポート3)
ガーミン ForeAthlete 235Jの速報レポート第3弾は、性能アップした光学式心拍計について見てみましょう。
前モデルのForeAthlete 225Jが出たときも感じたことですが、手首で心拍数が計れてしまうというのは、思った以上に便利なものです。
でも、単に心拍数が分かるだけなのか、なんて思ったら大間違い。このたび発売された ForeAthlete235Jでは、新たに以下の3つも計測可能になったのです。
(1)VO2Max(最大酸素摂取量)
(2)レースの予想タイム
(3)リカバリーアドバイザー
順番にご紹介しましょう。
VO2Max(最大酸素摂取量)
VO2Maxという言葉は最近よく耳にしますが、説明書を読んでもなんだか良く分からない、という方も少なくないでしょう。日本語では「最大酸素摂取量」と呼んでいます。
いいよねっと社のサイトを見ると、最大酸素摂取量(VO2Max)は次のように説明されています。
『人が体内(体重1kgあたり)に取り込むことのできる酸素の1分間あたりの最大量(単位はml/kg/分)。運動する際は酸素を取り込むことでエネルギーを生成するので、最大酸素摂取量は運動能力(全身持久力)の指標と言えます。』
要するに、「全身持久力」を計るための目安になる数値のことです。マラソンはそれこそ持久力を競うスポーツですから、VO2Maxは、ランナーとしての自分の能力を知る上でとても重要な値になります。知っておくに越したことはないと思います。
では実際に、このVO2Maxをどのように使えばよいのでしょう?
体内(体重1kgあたり)に取り込むことができる酸素量が多くなればなるほど、全身持久力は上がっていくということですから、当然VO2Maxの数値が大きい方が有利ということになります。ということは、VO2Maxを上げることを目標として練習に取り組めば良いということです。
ランニングの指導者として世界的に有名なジャック・ダニエル氏の著作「ランニング・フォーミュラ」(ベースボール・マガジン社)によれば、「VO2Maxを最大限に向上させることが、インターバルトレーニングの最大のメリットである」と述べています。
つまり、マラソンのタイムを伸ばすために全身持久力を上げたいなら、インターバルトレーニングが非常に有益であるということです。
改めて、インターバルを練習に組み込まないといけないなと思いました。
ハッスル社員の現在のVO2Maxを見てみましょう。
46と表示されています。
右横のカラーバーを見ると、5つのゾーンが紫から赤までの5色で示されています。これは、上の方にいけばいくほどVO2Maxが高いということで、画面では青に矢印が付いていますので、ハッスル社員のVO2Maxは、年齢からすればまあまあ良い部類に入るということです。
でも逆に、まだ向上する余地もあるということにもなります。ちなみに、VO2Maxの目安は、性別、年齢によって変動しますのでご注意ください。
レースの予想タイム
次に、レースのゴールタイムを予想してくれる機能です。これは、VO2Maxをもとに換算されるのですが、以外に侮れないのです。
マイデータという項目から「予想タイム」を選択すると、5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンを本気で走った場合に、自分がどれくらいのタイムでゴールできるかを示してくれます。
ご覧のように、ハッスル社員の場合、ハーフマラソンが「1時間44分11秒」、フルマラソンが「3時間36分24秒」となっています。
いい加減な数字なんじゃない?と思う方もいるでしょう。ところが、そうでもないのです。
実はハッスル社員は、今から3週間前に「練馬こぶしハーフマラソン」に出場して、かなり本気で、全力を使い切るつもりで走ったのですが、その時のネットタイムが「1時間45分04秒」でした。
上記の予想タイムとほぼ同じくらいのゴールタイムです。
ということは、今の体力でフルマラソンに臨めば、3時間40分を切れる可能性もあるということです。逆に、3時間半切りを目指しているなら、まだ練習が足りないということになります。
このように、目標とするレースに向けて、自分の持久力を鍛えていく上での指標となるのが、VO2Maxであり、予想タイムなのです。これらを参照しながらトレーニング計画を立て、負荷をコントロールしていければベストですね。
リカバリーアドバイザー
そして、ForeAthlete235Jでもうひとつ新たに分かるようになったのが、リカバリーアドバイザーです。
これは、蓄積されたアクテビティデータ、ランニング中の心拍数、ペースの変動などのトレーニング強度全体から疲労度合いを推定し、その疲労がリカバリーされるまでにどのくらいの時間が必要かを示してくれる機能です。
トレーニングが終了してストップボタンを押した直後に、画面にカラーバー付きで「回復に必要な時間」が表示されます。後から、VO2Maxと同様にマイデータから確認することもできます。
充分に休息が取れていれば、リカバリータイムは0時間に戻ります。
加えて、次回のランニングの時に、トレーニングを始めて10分ほど経過すると、その時点での回復の度合いを「グッド、ノーマル、バッド」の3段階で表示してくれます。もし、まだ回復が不十分なときには、練習の負荷を弱めたりするなど、調整の指標として役立てることができます。
あたり前の話しですが、「休息」もトレーニングのひとつです。疲労が残ったままハードなトレーニングを続けると、ケガの元にもなりかねません。カラダを休めることで、さらに質のよいトレーニングをこなすことが出来ると思います。
次回は、ForeAthlete235Jに内蔵された心拍計のもうひとつの見所、24時間心拍計測についてご紹介する予定です。
ForeAthlete 235J の商品詳細ページ、ご購入はこちらです。