富士山マラソンには恐ろしい坂道がある!

最高の景観の先に、思いもかけない「壁」が待っていた。

去る11月29日に開催された「第4回富士山マラソン」を走ってまいりました。
「富士山マラソンに参加してくる」とい人に話すと、ほぼ全員が「えっ!富士山を走って登るんですか?」と聞き返してきます。
そうではなくて、河口湖と西湖の周辺をぐるりと回って帰ってくるというコースです。言ってみれば「富士山を見ながら走る」レースですね。
(下記はガーミンで計測した実走ルート地図です)

ガーミンで計測した実走ルート地図

以前は「河口湖 日刊スポーツマラソン」と言っていましたが、3年前に改称されました。主催者の皆さんもうまい大会名称をつけたものです。
第1回目は駐車場の問題やら運営面で悪名高いレースだったようですが、4回目となる今回はだいぶ改善されたようで、多くのスタッフに支えられ非常に充実した大会となっていると感じました。

さて、このレース、地図を見る限りでは湖の回りを走るルートなので、一見平坦なコースに見えますよね。
ところが、それは大間違い。1カ所だけ非常に大きな高低差があるのです。地図で言えば、河口湖と西湖を結ぶ道路の部分です。

ハッスル社員は今回のレースをガーミン ForeAthlete 920XTJを付けて走ったのですが、記録された「高低差」のデータが表のとおりです。恐ろしいほどに一気に上がっていますね。

「高低差」のデータ

この坂道、高低差75mを、距離およそ1.8kmで登るというもの。斜度でいえば4%少々ですが、トレーニング不足だったハッスル社員にとっては、まあキツいことキツいこと。
よく東京マラソンの佃大橋が難関だなんて言ってますが、そんなのは比べ物になりませんね。

後から2つの湖の湖面の標高を調べてみたのですが、河口湖が830mなのに対し、西湖は904m。あー、やっぱり74mも違うのですね。地図で見たのでは全く分からなかった・・・しかもさらに東南にある山中湖は982mということですので、富士山の裾野のあたりの地形は意外にも平坦ではないのです。

さて、上りは確かにキツいのですが、西湖を回ってきた後はこのコースを再度通るため、逆に下り坂に変わります。それはそれで楽しいのですが、35kmを過ぎた後の1.8kmの長い下り坂ですから、脚への負担は相当にあります。ここは我慢のしどころですね。

話しが少し逸れますが、富士山マラソンのコースは、富士五湖をすべて回る100kmウルトラマラソン「チャレンジ富士五湖」のコースと一部同じルートになっています。
当然ウルトラマラソンでもこの坂は名物になっているのですが、「チャレンジ富士五湖」の場合は、この坂道の途中にある西浜中学校の体育館がメインのエイドステーションのひとつになっていて、ランナーにとってはオアシスのような場所なのですね。
しかし富士山マラソンの場合は、この中学校には何も用意されません。ただ、横目に見ながら坂をひたすら登り、頂上を目指すのみです。

実はハッスル社員は今回、この坂を上っている途中で左脚ふくらはぎが見事に攣ってしまい、あわててメイタン2RUNを飲みましたが、収まるまでに少し時間がかかりました。ハーフを少し過ぎたあたりだったので、残り半分が地獄のようにキツくなったのは言うまでもありません。トレーニング不足を深く悔いました。

富士山が見えるコース

しかしながら、至る所から富士山を眺められるコースの景色は最高です。壁のように感じるお楽しみの坂道も待っています。普通のレースはちょっと飽きたという方、来年の参加を検討してみてはいかがでしょうか。
ただ、当日移動しようと思ったら、朝4:30に出発するバスツアーに間に合うように、早起きして新宿に行かなければならないのが少々大変ですがね。

昨年の例から学ぶ東京マラソン<前編> 会場入りからハーフ地点まで

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