さいたま国際マラソン新コースを試走!〜ガーミンのルートナビ機能〜

さあ、秋も深まり、いよいよマラソン大会の季節がやってきます。皆さんは、今シーズンのレースへの出走スケジュールはもう決まっていますか? 高い抽選倍率の大会から、比較的容易に申し込める大会まで、全国で様々なレースが企画されています。
参加する大会が決まったら、走る距離を少しずつ延ばしながら、スピード練習や30km走など、脚づくり強化に向けて練習に励んでいかれることと思います。

そんな中、申し込んだ大会が、自分としては初めて出走するレースである場合、とても気になるのが、どんな場所を走るコースなのだろうか?ということです。
発表されている地図を見ればおおよその見当は付くものの、道路幅や高低差を実感として掴むことは出来ませんし、ましてやどのような景色なのか全く想像がつきません。

そこで、ガーミンの「ルートナビ」機能(正式にはナビゲーション内の「コース」という機能)を駆使して、マラソン・コースを実際に走ってみよう!!というのが今回の企画です。

メニュー画面コース機能

この機能は、事前にPC上で作成したルート地図を、ガーミン本体に転送しておくことで、自分が走るべき道をガーミンが逐一指示してくれるというスグレものです。(現在この機能を搭載しているのは、ForeAthlete 920XTJ、ForeAthlete 735XTJおよびfenix3Jです)

と言っても、何も42kmを一度に走りましょうとお勧めしているわけではありません。ハーフ×2回で走っても良いですし、10kmごとに分割して4回で走るのも有りだと思います。
もちろん、実際のレースの時とは異なり、信号では止まらなければいけませんし、自動車専用道路などには入れませんので、そういった箇所の迂回は必要になります。
例えば横浜マラソンは、10km以上にわたって首都高を走りますので、この区間についてはさすがに事前の試走は不可能です。
しかし、レースに向けた練習の一環として、一部とはいえども実際のマラソン・コースを走るわけですから、距離を踏めると同時に、コースに対する安心感も生まれ、レース当日の心構えも自然に出来上がるというメリットがあります。

この「走って発見」のコーナーでは、これまでもガーミンの「ルートナビ」機能を使ってロング走を行ったレポートなどを紹介してきましたが、マラソン大会のコースを試走してみる!というのは初めての試みです。
これから、いろいろなレースにチャレンジしていこうと思っています。

第1回目の今回は、来る11月13日に開催される「第2回さいたま国際マラソン」の、新しくなったコースを走ってみることにしました。

まずはルート地図を作成

第2回目のさいたま国際マラソンは、昨年の第1回とはコースの一部が変更になりました。スタートとゴールは昨年と同様に「さいまたスーパーアリーナ」ですが、スタート直後にいきなり北上するというあたりから既に前回とは逆周りの展開になっています。

さいたまスーパーアリーナ

誰も走ったことがない未知のコースである上、ハッスル社員にとってはまったく土地勘のない場所ですから、いきなり「試しに走って来い!」とか言われても、正確なルートなど皆目分かりません。
そこで、ガーミンにコースデータを記憶させておき、曲がる場所をいちいち教えてくれるという機能が生きてきます。
この機能、使ってみると本当に納得します。ハッスル社員にとっては、もはや手放せない、極めて便利な機能です。

まず最初に、走るコースのデータを作成します。
PCでGarmin Connectを開き、「コース」で新規作成をクリックします。
スタートポイントのさいまたスーパーアリーナの場所をクリックしたら、後はさいたま国際マラソンの公式サイトに掲載されているコースマップを見ながら、曲がり角など任意のポイントをクリックしつつ、順々にルートを伸ばしていきます。
コース作成のコツなどについては、ハッスルでガーミン本体を購入されたお客様にプレゼントしている「ガーミンGPSウオッチ 使いたおし読本 for ランニング」でもご紹介しています。

以下が、今回ハッスル社員がPC上のGarmin Connectで作成した、さいたま国際マラソンのコースをなぞって走る全ルートのマップです。

さいたま2016コース試走

総走行距離は「42.98km」となっていますが、大体こんなものでしょう。
細かい部分を修正しながらルートを完成していくのに20分程度を要しました。Garmin Connectは、有料道路などを強制的に迂回するようなコース取りをしようとするのですが、そこは設定を変えながら希望どおりのルートを描いていきます。
データが完成したら、「デバイスへの送信」を押してForeAthlete 735XTJに転送すれば、準備は万事完了です。

2日に分けて試走、まずは前半ハーフ

今回、ハッスル社員は、さいたま国際マラソンのコースをハーフ地点を境に、2日に分割して走ってみました。
まずは、前半ハーフの走行履歴です。

さいたま2016コース前半

コースの雰囲気をざっとご紹介しましょう。
まず、スタート地点であるさいたまスーパーアリーナから西に向かって走り、700mほどで右折すると、綺麗に整備された上下2車線の道を北上します。

さいたま2016コース1

この後、しばらく行くとまた右折して、東に向かって走ることになるのですが、FA735XTJには、今から走るルートのイメージもしっかりと表示されます。以下の画面では、あと48mで右に曲がるということが示されています。

ForeAthlete920XTJコース画面

片側2車線の大きな道路に出たところで右折です。すぐに首都高の入り口が見えてきます。

さいたま2016コース2

それを横目に見ながら少し進むと、すぐにJRの高架下をくぐります。

さいたま2016コース3

この高架を抜けたら、すぐに最初の交差点を右折します。
ここから約4kmほどをまっすぐに南下していきますが、途中、さいたま新都心駅から東口のショッピングモールへとつながる大きな陸橋の下をくぐります。

さいたま2016コース4

北浦和の駅前を通過したところで左折して、東へ。駒場運動公園の方面に向かいます。
埼玉県道35号、通称“産業道路”に出たら、駒場運動公園を左に見ながら南下します。いつもはクルマで渋滞しているらしき道を、レース当日は颯爽と駆け抜けましょう。

さいたま2016コース5

駒場運動公園が途切れる場所が、国道463号線との交差点です。
463に入ると、上下4車線になります。反対の車線は折り返して戻ってくる時のコースになります。

さいたま2016コース6

ここから、埼玉スタジアムへと進む横道に入るまでの区間、約7kmをひたすら東に向かって真っ直ぐ走りますが、途中いくつかの橋を上り下りすることになります。この坂道の連続が嫌だという方も多いでしょうが、目で見たほどには急な坂道でもなく距離もたいしてないので、心配は要りません。焦らずゆっくりと越えましょう。
最長の橋は、見沼大橋有料道路です。距離はちょうど1km。と言っても最初がちょっと上り坂になっているだけですから、ここも心配ご無用。平坦で真っ直ぐに伸びる道路を、両側に畑が広がる景色を眺めながら気持ち良く走れます。
ちなみにこの有料道路は、通常時でも徒歩や自転車で渡れます。自転車の通行料金は20円。人間は無料です。

さいたま2016コース7

料金所を抜けていくところがなかなかユニークです。

さいたま2016コース8

有料道路を降りてからの景色はちょっと単調です。
途中、浦和大学を過ぎ、東北自動車道の上を通って、埼玉高速鉄道「浦和美園」駅前を超えると、いよいよ埼玉スタジアムへと向かう道に入ります。

さいたま2016コース9
さいたま2016コース10

国道から脇に逸れて、埼玉スタジアムへと向かうロードは、片道がおよそ3.5km、往復して国道に戻ってくるまでが約7kmの道のりです。
このあたりは現在、大きなショッピングセンターやカーディーラー等の建設が進んでいて、今後の発展は大いに期待できる場所なのですが、現時点ではほぼ何も無い印象のエリアです。途中にあるヤマダ電機が妙に目立ちます。

さいたま2016コース11

遠くに見えていた埼玉スタジアムがようやく間近に迫ってきます。ここまで来れば間もなく折り返しです。

さいたま2016コース12

正面右側にかすかにカインズホームの大きな看板が見えてきたら、その先が折り返し地点です。ここを抜ければハーフ・ポイントまであと3km少々なので、気力を振り絞って頑張りましょう。

さいたま2016コース13

ちなみに、埼玉スタジアム周辺のマンホールの蓋はこんな仕様になっています。

さいたま2016コース14

ここまでを1日目で走りました。

後半ハーフは単調なコースを克服せよ!

2日目は、後半ハーフの部分を走ります。

さいたま2016コース後半

埼玉スタジアムまでを往復するカーブの多い区域から再び国道463号線に戻り、東に向かってさらに3kmほど進みます。
突き当たりにホンダのディーラーの看板が見えてきます。ここがコース最東端の折り返しである神明町(北) の交差点です。

さいたま2016コース15

さあ、ここを折り返してからが後半の正念場です。
神明町(北) の交差点から、埼京線の高架が見えてくるまでのおよそ13kmの道のりは、ほぼ直線です。若干曲がりくねった箇所はあるものの、ひたすら直進するだけのコースになります。
しかも、風景が比較的単調。途中、イオンモール浦和美園という大きなショッピングセンターがありますが、あとは高い建物もほとんどなく、正直ちょっと刺激がなくなります。
特に前半は、こんなイメージです。

さいたま2016コース16

一番辛くなってくる25kmの手前あたりからこの13kmの直線コースに入りますので、気持ちを折らずに、着実にペースを守りきることがとても大切になります。
「この長い道はいつまで続くんだ!」という気持ちが少しでも頭を横切るようになったら、急に辛さが表に出てくるものです。
そこで、この直線コースだけでも事前に走ってみるというのはどうでしょうか?
皆さんもご経験があると思いますが、人間の感覚は不思議なもので、初めて歩く道は遠く感じても、2回目以降は最初の印象とは違って意外に近く感じる、ということがあります。
一番苦しくなりそうなルートだけでも良いので一度試しに走ってみると、全体の感覚を掴みやすくなり、本番では思ったほど長い距離に感じなくなる可能性は十分にあります。レースを楽しく走るために、お勧めいたします。

埼京線&東北新幹線の高架の手前まで来たら、ようやく念願の右折です。ここまで来れば、ゴールまであと5km少々です。
ちなみに、2日目はForeAthlete 920XTJに持ち替えての試走です。このモデルも非常に使いやすく、ハッスル社員のお気に入りです。

さいたま2016コース17

北浦和、与野の街並みを駆け抜けます。ペースを落とさないよう、最後の力を振り絞りましょう。

さいたま2016コース18

埼京線&新幹線の高架下をくぐりぬければ、ゴールはもうすぐです。

さいたま2016コース19

さて、「第2回さいたま国際マラソン」新コースの試走レポートは以上です。
ハッスル社員は昨年の第1回のレースにも出場していませんので、今回走ったコースは全くの未知のルートでした。
しかし、ガーミンのルートナビ機能のおかげで、ほぼ間違いなく公式コースの全ルートを(もちろん車道ではなく、歩道をですが)走ることが出来ました。

さいたま国際マラソンに限らず、マラソンレースのコースを事前に試走してみるというのはなかなか面白いものです。レースに向けた脚づくりにも役立ちます。
ガーミンFA920XTJ、FA735XTJ、fenix3Jをお持ちの皆さんは、ぜひ一度、コースの試走にトライしてみませんか?

生まれ変わった東京マラソン2017を試走する

関連記事

走って発見 走って発見 記事一覧