ガーミン ForeAthlete225J 手首心拍計の能力を検証

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ガーミンから、ついに!!手首で計測できる心拍計を搭載したGPSウオッチ「ForeAthlete 225J」が登場しました。

画面はこのような感じです。ForeAthlete220Jと同様の低反射ディスプレイが採用されており、見やすいです。

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手首型心拍計の精度は?

他社からは同様の手首型心拍計の機種がすでに発売されていましたし、話題のApple Watchにも心拍計が付いていますので、「ガーミンはいつ出すのだろう?」と期待していた方も多いと思います。 お客様から、「ガーミンって胸ベルトの心拍計しか無いの?」と質問されたこともあります。

しかし、ガーミンの開発が遅れていたと思うのは早計です。おそらく開発はかなり以前から行っていて、その品質が一定レベルに達するまで発売を見送っていた、というのがハッスル社員の推測です。
と言うのも、従来から発売されていた手首心拍計モデルを使っている方からは、正確さがいまひとつだとか、ベルトを強く締め付けないと計れないといった話を聞いたこともあって、どうやら手首型心拍計の最大の課題は、計測性能の確保という点にあったと思われます。

そもそも手首計測型は、精度の点で、胸にベルトで装着する心拍計にはまだ少し及ばないと言われています。これは現時点でも変わりません。 それでも、ガーミンが手首型を投入するのなら、その精度を限りなく胸部装着型に近づけるよう、製品の完成度を追求しないわけがないと思っていました。アスリートに対してリアルタイムに正確な走行データを提供することを使命と思っているガーミン社(ハッスルランニングが勝手にそう思っています)が、いつか手首型を出してくるだろうと信じて待っていました。そして、海外での先行発売から数ヶ月、このたび日本版がやっと発売されました。

注目すべきポイント(1)肌への密着度

新発売の「ForeAthlete 225J」の心拍計には、そんな期待を裏切らない素晴らしいアイデアが、形になって現れています。注目すべき工夫は大きく2カ所あります。

ひとつは、時計背面に付いたラバー製のカバーです。
正式にはラバーライトシールと呼ぶそうです。

ForeAthlete225Jの心拍計は、背面から緑色のLEDを照射して、血中のヘモグロビン量を読み取ることによって脈拍=心拍数を計測するという仕組みです。
その際、ぴったりと腕に密着していないと、読み取り精度が落ちて、計測値がブレるという現象が起きます。
そこでガーミンがたどり着いたのが、ForeAthlete225Jのラバー性カバーです。このラバー部分がLEDの照射面を肌に密着させる役割を果たし、LEDの光が外に漏れるのを防ぐと同時に、外部からの光の侵入も遮断します。

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注目すべきポイント(2)LED光量の自動調節

そして、計測性能を高めるもうひとつのアイデアが、LEDの光量を自動で調節するという画期的な機能です。
日焼けした肌などの場合、LEDを反射させて読み取る動作がうまく働かないことがあります。肌の色で計測精度が変わるのは、製品として納得いかないですよね。また、走っている際の振動で瞬間的に本体が腕から離れたりすると、計測結果に変化が生じる場合も考えられるそうです。光量が一定で変わらない機種だと、こうしたケースが精度の確保という点で難題となっていました。

そこで、ForeAthlete225Jでは、肌の明るさや周囲の光の強さに応じて、本体背面から照射するLEDの光量を自動的に調整する機能を搭載したのです。
計測条件を一定に保つためのシビレる仕組みですが、細かいながらも計測精度に徹底的にこだわるガーミンならではの機能追求と言って良いでしょう。

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どういう方におすすめか?

それでも、上述したように手首心拍計は、その構造的な理由で、胸部心拍計とまったく同じ精度にはならないと言われています。
ですが、胸ベルトで装着するタイプの心拍計がどうしても苦手だという方や、もっと気軽に毎日の練習で心拍計を活用したいという方のニーズにはピッタリだと思います。そして何より、ForeAthlete225Jならベルトを強く締め付ける必要がありません。
ちなみに、ハッスルの女性社員は胸部タイプの心拍計よりも、手首心拍計の方が好みだとのことです。

ご自身の使い方や、精度へのこだわりと言った要素を考えあわせて、どちらにするか判断されるのが良いでしょう。

ランニングダイナミクスは非対応なので注意

ちなみにForeAthlete225Jの心拍計では、ガーミンの純正心拍計「ハートレートセンサーHRM-Run」で計測できる上下動と地面接地時間、および最大酸素摂取量(=VO2Max)は計測できませんのでご注意ください。また、ForeAthlete225Jは「ハートレートセンサーHRM-Run」に対応していませんので、オプションとしてペアリングすることも出来ません。
ランニングダイナミクスデータを活用したいと考えている方は、現時点ではForeAthlete620J ハートレートセンサーHRM-Runセット、もしくはForeAthlete920XTJ + オプションでハートレートセンサーHRM-Runを付けるかのどちらかとなります。

胸部心拍計と手首心拍計の計測結果

では、胸部心拍計と手首心拍計とでは、計測結果にどのくらいの差が現れるのでしょうか? ハッスル社員もとても気になりました。そこで、胸部心拍計のForeAthlete220Jと手首心拍計のForeAthlete225Jの2台を同時に装着して2.5kmほどランニングしてみました。 計測結果のグラフからご覧いただきましょう。左がForeAthlete220J、右がForeAthlete225Jです。

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1km過ぎから徐々にペースを上げていって、200mほどの坂を一気に上がるところで心拍数がピークに達します。最後は坂を下りながらペースを落とし、ジョギングで終わります。

平均心拍数はどちらも151bpmでまったく同じです。
最大心拍数が手首心拍計の方が189bpmと、胸部心拍計より3ポイントほど高くなっていましたが、数字上はほぼ同等の計測結果と言って良いでしょう。
グラフの描かれ方もほとんど変わりなく見えますが、細かいところをよく見てみると、ピッチ(=ケイデンス)を表す点々が、胸部心拍計の220Jの方が安定した線を描いているように見えます。と言っても、心拍数に関係がある数値でもなく、ピッチの数値としても大勢に影響のあるレベルには思えません。

と言うことで、ガーミンの手首心拍計モデル「ForeAthlete 225J」は、ハッスル社員としても充分にお奨めできる製品だと結論付けました。じっくり悩んでください!!

ガーミン ForeAthlete 225J用ベルトの交換方法

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